依頼品におけるHDD障害状況


データ復旧のプロが教えるデータ復元から消去までの豆知識:メールマガジン

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 ■■      ■             ■      豆知識  Vol.04-11
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=============================================================2006.11.27=========

ここ3ヶ月は、弊社が販売する“EasyRecovery”の使い方についてフィールド対応を
しているメンバーに解説をして貰う事にし、ちょいと骨休めをさせて頂きましたが、
またお鉢が廻ってくる事に・・・

今月は弊社が調査依頼を受けたHDDの障害傾向報告とボヤキを・・・・

【過去5年間の障害原因比率推移】

次の図は過去5年間に弊社がご依頼を受けたHDDの主たる障害原因別の比率推移を
示すものです。 弊社へご依頼を頂くものは元々物理障害率が高く、オントラック社
と比較して約1割高い状態にありましたが、最近は米国でも物理障害比率が上がって
来ており、海の向こうも約75%程度になっている様です。
障害原因別構成比推移

急速な容量の増加とHDD料金(価格)の下落が始まる2003年以降の特徴は

・ 初期にはヘッド障害が大幅に増加したが、2006年に至って僅かに減少を
  みている。
・ フォーマットコラプト(HDD自体の物理的制御情報域の破損)は
  S.M.A.R.T.採用以降急激に増えたが、最近は徐々に減少して来ている
  様に見える。 しかし、これは他の原因と競合して発生するケースが増え、
  部品やクラッシュを主因として扱っているためであり、決して減少してはいない。
・ 機械的なベアリングではほぼ一定率だったベアリングの障害も流体ベアリングの
  採用以来急速に増えている。
・ リードエラーが占める割合が2002年の2倍以上になり、リードエラーの
  最終的結末であるクラッシュを加えると40%を超えようとしている。

といった所でしょうか。 この傾向は多分他の復旧業者さんでも大同小異でしょう。
結果として、ヘッドの交換やスピンドルの交換に手を染められる業者さんも増えて
来たため、他社さんで処理を受けたものの成功率は半分近くまで落ちてしまっています。
中には2社、3社とまわった挙句来るものも・・・
ヘッド交換もうまくやらねばフォーマットコラプトやクラッシュを進行させてしまい
ますし、スピンドルの交換等は手順を間違えるとアライメントやインデックス位置が
大幅に狂ってしまい、処置不能となってしまいます。

次は2006年の依頼品に占めるメーカー割合です。 お客様からどこのドライブを
使えばといった質問を受けますが、どこも大同小異です。 HDDは消耗品。いつかは
壊れてしまうものとして使用環境を整えるのが本筋でしょう。 どうしてもドライブ
単体での障害率を下げたいという事であれば、SCSIドライブを使う事になりますが、
コストは4~5倍、容量は半分ですから、1桁低いコストパフォーマンスとを比較し、
どちらかを取るかになるのではないでしょうか。 コスト当たりの不良率でみれば、
結局同じかもしれませんが・・・
メーカー別依頼品構成比
(G/I社は既にHDD業界からは撤退したメーカーです。)

次は2006年の各メーカー別の障害要素別構成比です。 ここでクラッシュの
レートが高いものはその分復旧の可能性は低いという事になります。 ただ、これは
障害が起きた場合の事であり、正常に動作している状態での性能/障害率とは一致する
ものではありませんので、念のため。 一般的な物理的障害の発生率である、0.08%
~0.3%の中での比率と考えて下さい。
メーカー別障害要素別構成比

【ボヤキ・・・話題のVista雑感】

さて、今年は年末から2007年Q1にかけてVistaがPCに関する話題の
メインになって来るのでしょうが、私共にとっては頭の痛い事がいろいろ起きて
来そうで憂鬱になっています。

第一  OSのインストール容量が約20GBに膨れあがっているとか?
    XPではシステム+アプリとユーザー・データの比率は約2割ですが、
    ユーザー・データが等量とすれば3~5%までユーザーデータの比率が
    落ちますからね。
第二  セキュリティ、暗号化が今以上に前面に出て来ますので、せっかく回収
    出来たファイルも内容は参照出来ないという事態になる事。
    どの範囲があれば、復号化出来るか、どのような形でバックアップを
    しておくべきかを理解した上で、セキュリティの設定や暗号化をして
    おいて頂けるとよいのですが・・・
第三  システム/アプリケーションが高速なHDDを要求するため、特にノート
    パソコンでは特殊なドライブが使われる事。
    ハイブリッド・HDDと呼ばれるものですが、感覚的にはユーザーが
    1GBのUSBメモリー上で作業をしていると、バックグラウンドで
    定期的にHDDにファイル同期を取るといった様な動作をする様です。
    HDDにこの機能が組み込まれてしまいますので、これをコントロール
    するチップが飛んでしまうと多分全てを失う事になるでしょう。
    今以上の基板交換性があるとは思えませんし・・・

等々・・・

PC関連雑誌の12月号には“Windows Vista RC1”という、
評価版がついているものを多く見かけます。 インストールして使ってみようと
いう方も多い事と思いますが、今回はインストールするハードウェアのスペックを
確認してから行う事をお勧めします。 CPU/グラフィックに結構なパワーを
要求するシステムですし、OS自体の大きさが半端ではないものになっている
ようですから。

個人的には、Windows2000/IE6/Office97をアップデート
する必要性は、サポート切れという点を除きないのではないかと思っています。
セキュリティやファイルサイズ等の制限等は他に代替手段がありますし、むしろ
前段で制御してやる方が安全でしょう。
また、ファイルの交換性、保存互換性の面でも多くの問題が起きてくる事を危惧
しています。 正常に動作している時、自身のPC上にあるときは良いとして、
バックアップやコピーがその意味をなさなくなるリスクも増えてくるでしょう。
せっかくファイルとしては復旧出来ても中身にアクセス出来ない事態が起きる
訳ですね。

果たしてどれだけの人が、Vistaの機能を要求し、理解した上で使うのか
・・・編集子はもうついていけなくなっています。

編集子個人の環境は、当面Windows2000/Office97/IE6と
XP Pro/Office2003/IE6の二本立てのままで行く事にして
います。 2台のPCを維持するために、これらを新調する金銭的な余裕もない
ですし、そのお金があれば、最新のPCのCPUパワーとメモリー料金(価格)低下の
恩恵を得る方を優先する事になりますね。 手持ちのPCでは短気なわたしには
Vistaはとても満足出来る速度で動作してくれない事は明らかですし、
1台はチップセットのサポートもない可能性が大きいので・・・
VistaもProでなければ機能不足ですし、OfficeもAccessが
必須となればProですから1台当たり10万?近い出費を強いられます。
2台を新調するとなれば50万以上掛かってしまう・・・とてもとてもですね。

西川和久氏も「DOS/V POWER REPORT」の「続 今月の逸品」の中でThinkPad T42が
亀になってしまうとぼやいておられます。(^^;)

編集子の手元にも本日Vista+Office2007をインストールした
PCが来てしまいました。 これも弄ってやらねばならないか・・・憂鬱(^^;)

では、早速基本の確認でもしてみますか・・・

- Windows Vista Ultimate = Windows Vista RC1 ビルド5600
- CPU     : AMD Athlon 64 3800+ 2.40GHz
- Memory  : 2GB
- HDD     : HDT725025VLA   C:100GB/D:132GB
- 評価  : 2.4  グラフィックはオンボードですからね~
       その他は4.2~5.4 XPならチャキチャキですけれど・・・

一番気になるシステムの容量はっと・・・

- C: 12.8GB     Windows配下    7.1GB
               Program Files配下 1.2GB
               Microsoft Office  472MB

あれ、うわさほど大きくないですね・・・βをインストールしたものの
話では20GBあったということだったんですが・・
なにかインストールするものをケチったのかな~??

う~ん 画面見た目はなかなかいいですね~ Googleサイドバーより
お洒落なものが右側にドンと出てますね。 でも、液晶が 20” 1600*1200
だから良いようなものの・・・そう文句を言いながら、早速カレンダーと
電卓ガジェットを貼り付けてしまいました。(^^;)>

では、一度落として起動時間を見てみるか・・・最初の起動はえらく
掛かった様な・・・
あれ? シャットダウンは? あ、このボタンかな?・・・あれ?
パワーランプが点滅してる・・・さてはスヌーズ? あ、Adminじゃ
なきゃ変えられない・・・これ本当に一般ユーザーまともに設定が出来る
のだろうか・・・?

見た目が変わる事によって、色々な所が代わっており、戸惑うばかり・・・

比較対象とするPCは

- Windows XP Professional SP2
- CPU     : AMD Athlon 64 3700+ 2.21GHz
- Memory  : 2GB
- HDD     : HDT722525DLA380   C:60GB/D:80GB/E:93GB

- C: 13.5GB     Windows配下    2.3GB
               Program Files配下 4.8GB
               Microsoft Office  117MB

               Vista      XP
ログオン画面まで        約37秒       約33秒
時計マーク停止まで       計測不能       約25秒

あちゃ~ 一発目からハングですか・・・約50秒後にサイドバーがコケた
旨のメッセージが・・・ プログラムから起動してやれば動くけれど・・・
最初はOKでしたから、カレンダーとサードパーティ製の電卓を貼り付けた
せいか。 再度トライしてみましたが、毎回ハングしてしまいますね。
ま、いいか。 このまま放っておくことに・・・
あれ、エラー報告からIE開いたのはいいけれど、マイクロソフトのサイトを
待ったままだ・・・Googleは開くから・・・最初がまともに開けない
のか・・・ なんだか、未だ色々問題ありそうな・・・

Vista Desktop

では、Wordを起動してっと・・・うっ、何だ、このメニューバーは・・・
え? これ、リボンっていうの?(^0^)
フォントを変えるのは・・・あ、Change Styles かな? う、フォントは
変えられるけど、サイズ、行間、ピッチは一体どこで・・・あ、標準の上で
右クリックね。 こりゃ、慣れるまで相当掛かるぞ~ 入力エリアを変える
ルーラーはどこで出すんだ! あ、表示の中か・・・

保存、保存・・・どこだ~左上のボタンかな? あ、やっぱり・・・
名前を付けて保存っと・・・ん? 拡張子が4桁になってる・・・まずい。
互換はっと・・・Word97-2003文書と6.0/95-RTF
か・・・お、PDFは直接出来るのか。

Office2007_Word

Excelも同じ雰囲気か・・・

これくらいのCPUパワーとメモリーがあれば今の所サクサクと動きますね。

では、閉じてタスク・マネージャをチェックしてみますか・・・
デスクトップ+サイドバーで使用メモリーはどれぐらいか・・・
うっ、メモリー使用量 496MB!

4時間経過後・・あれ? メモリー使用量 576MBに増えている!

Wordを起動  610MB
Excelを起動 592MB
PPTでは?   605MB
Accessは  603MB

う~ん、やはり閉じても元には戻らないか・・・
順に開き、閉じる操作を行った後で、 584MB、それからじわじわ
減って578MBで下げ止まり。

サイドバーを閉じるとどれだけ減るか・・・あれ?2MBしか減らない。
あ、何とプロセスは残ったままだ。 あれ、アイドルが出てない。
あ、全ユーザーのプロセスを表示にしなければ駄目なの? よいしょ。
あら、タスク・マネージャが消えた・・・タスク・マネージャ再起動
あ、出た出た。 発狂したの?

そうそう、Virus対策ソフトはあるのかな? 外に出てるけど大丈夫
だろうか・・・
Abast Homeは対応となっている様ですが、本体のページには
記述が見当たらない?? Symantec/McAfee/TRENDMICRO/キャノン(NOD)何れの
ページにも今使えるものがあるのかについてはっきりした記述は見当たり
ませんね。 NODが2.7で対応を、Symantecも2007で、
Abast/AVGも対応を謳ってはいますが、ちょっと摘み食いしてみる気に
なれるほどの説明もない・・・IE絡みの確認は後回しだな・・・

XPの方はというと NOD32/TrueCrypt/PhotoShop
等ユーザープロセスが動き、Eudora/Word/Accessを使った
後の状態(プログラム起動用アイコンだけでも54個も出ている(^^;)>)で
メモリー使用量は259MB/キャッシュは731MB・・・

起動から8時間経過後・・

あれ? メモリー使用量 599MBに増えてる。
XPは? あ、こちらは8時間経過後も容量変化はない様ですね・・・

この状態からするとメモリーは2GB必須でしょうね。 1GBじゃちょいと苦しい
でしょう。

まあ、Vista/2007に移行するのは、当分先のことになるでしょうから
目鯨立てることもないか~

データ回収面では、既に米国では販売が開始されており、JOBももう来ている様で、
問題なく回収可能との連絡を受けています。
万一の場合は、どうぞ・・・・(^^)


さて、次は今使ってるアプリケーションをインストールしたらなにが起きるかですが、
これは来月以降に譲る事にします。 もう少しこの環境で触ってみなくては・・・
アプリケーションをインストールしたせいで基本構成に不具合が起きてはちと具合が
悪いので・・・

Photoshop/PaintShop/ACDSee/WinRAR/一太郎/
EUDORA/Firefox/自在眼/ScanSnap/TrueCrypt位は
最低限動いてくれないとサブにもなりませんし。
シェアウェア/フリーウェア/VB6で組まれたソフトも結構使っていますので
この確認も必要になりますね。

秀丸/Bz/Stirling/暦差/FileSync/RealSyncとVB6の下で
組まれたソフトが10本位・・・

                               以上
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   A1Data RecoveryServices--
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※本記事は、A1データ株式会社の前身、株式会社ワイ・イー・データ時代に執筆・記載されたコラムです。