ディスクデフラグとは?

ディスクデフラグとは?デフラグ方法やクリーンアップとの違いとは

長年パソコンを使用していると、動作の重さやリアクションの遅さ、起動・シャットダウンに時間がかかるなど、気になることが出てきます。メモリの増設などの対策を施しても、状態が変わらない場合に試したいのが「ディスクデフラグ(デフラグ)」という方法です。

これは、Windowsにデフォルトで備わっているツールで、パソコンのパフォーマンス改善の鍵を握ることがあります。今回はデフラグとはそもそも何かという基本的な知識のほか、実行方法や注意点などを解説していきます。

ディスクデフラグとはどんなツール?

耳なじみのない言葉かもしれませんが、デフラグとはハードディスクの「最適化」を意味します。つまり、デフラグが必要なパソコンは「ハードディスクの中が最適な状態とはほど遠い」ということです。しかし、普通に使っていたはずのパソコンが、なぜそのような状態になってしまうのでしょうか。

パソコン上で複数のデータを作成して保存、のちにそのデータの一部を消去すると、それまで連続してハードディスク内に整理されていたデータ群に隙間が生じます。その状態のパソコンで新たなデータを作成・保存すると、先ほど生じた小さな隙間と別のスペースを保管場所として使用することになります。つまり、データがハードディスク内で「断片化」してしまうのです。この積み重ねによってデータの呼び出しの際に「非効率な処理が増加」していきます。その結果、パソコン全体のパフォーマンスが徐々に落ちてしまうのです。

このように、乱雑になったハードディスクの内部を整理し直すことで、パソコンのパフォーマンスを回復させるツールがデフラグなのです。

Windowsのバージョンごとに違うデフラグの方法

パソコンのパフォーマンスに不満を感じている人は、さっそくデフラグを行ってみましょう。なお、Windowsのバージョンごとに手順が若干異なりますので、バージョンを確認の上、実行するようにしてください。

Windows 8(8.1)及びWindows 10の場合(手動でデフラグを実施)

  1. キーボードの「windows」キーを押しながら「X」キーを押し、表示されたメニューから「コントロールパネル」をクリックします。
  2. 「コントロールパネル」の表示方法を「カテゴリ」にした上で、「システムとセキュリティ」をクリックします。
  3. 「管理ツール」の項目にある「ドライブのデフラグと最適化」をクリックします。
  4. 「ドライブの最適化」が起動するので、「状態」欄の中からデフラグを行いたいハードディスクドライブを選びます。
  5. 「最適化」ボタンをクリックするとデフラグが始まります。
  6. デフラグが終了したら、「閉じる」ボタンをクリックします。

Windows 8(8.1)の場合(自動でデフラグを実施)

  1. キーボードの「windows」キーを押しながら「X」キーを押し、表示されたメニューから「コントロールパネル」をクリックします。
  2. 「コントロールパネル」の表示方法を「カテゴリ」にした上で、「システムとセキュリティ」をクリックします。
  3. 「管理ツール」の項目にある「ドライブのデフラグと最適化」をクリックします。
  4. 「ドライブの最適化」が起動するので、「設定の変更」をクリックします。
  5. 「最適化のスケジュール」から「スケジュールに従って実行する」にチェックを入れます。
  6. 「頻度」と対象の「ドライブ」を選択し、「OK」ボタンをクリックします。
  7. 「最適化のスケジュール」に戻るので、「OK」ボタンをクリックします。「ドライブの最適化」に戻ったら、「スケジュールされた最適化」欄がオンになっていることを確認して、「閉じる」ボタンをクリックします。

Windows 10の場合(自動でデフラグを実施)

  1. 「スタート」ボタンから、アプリの「Windows システムツール」をクリックします。
  2. 表示された一覧から「PC」をクリックして、PCのウィンドウを開きます。
  3. 「デバイスとドライブ」欄にあるハードディスクを右クリック、表示された一覧から「プロパティ」をクリックします。
  4. 「(ハードディスク名)のプロパティ」から、「ツール」タブを選び、「ドライブの最適化とデフラグ」をクリックします。
  5. 「ドライブの最適化」が起動するので、「設定の変更」をクリックします。
  6. 「最適化のスケジュール」から「スケジュールに従って実行する」にチェックを入れます。
  7. 「頻度」を決め、「ドライブ」の「選択」ボタンをクリックします。
  8. 「定期的なスケジュールで最適化するドライブを選択してください」というメニューが現れるので、自動でデフラグを行うハードディスクにチェックを入れて、「OK」ボタンをクリックします。
  9. 「最適化のスケジュール」に戻るので、「OK」ボタンをクリックします。「ドライブの最適化」に戻ったら、「スケジュールされた最適化」欄がオンになっていることを確認して、「閉じる」ボタンをクリックします。

デフラグをスケジュール化して良い環境を維持

上記のとおり、デフラグはスケジュール化して自動実行することができます。パソコンを使っていく上では、何かトラブルが起きてから対処をするのではなく、問題を未然に防ぐことが重要です。動作が重い、起動が遅いといった問題が表面化するまえに、デフラグをスケジュール化しておきましょう。このとき「週末の夜中」「毎月1日の早朝」など、あまりパソコンを使わない時間帯を設定しておけば、作業への支障も生じません。

デフラグとディスククリーンアップの違い

デフラグによく似たツールとして「ディスククリーンアップ(クリーンアップ)」があります。こちらもWindowsに最初から用意されているもので、用語としてはよく似ていますが、その役割は大きく異なります。

クリーンアップは、パソコンを使い続けているとどうしても溜まる不要なデータを消去するツールです。これを実行すると、ハードディスク内に物理的な空きが作られます。一方、デフラグはデータを並べ直すだけですから、ハードディスクの空き容量に変化はありません。クリーンアップは「ゴミ捨て」、デフラグは「整理整頓」、とイメージするとわかりやすいでしょう。参考までにWindows 10における(全ファイルを対象とする)ディスククリーンアップの手順を紹介します。

Windows 10でディスククリーンアップを行う手順

  1. 「スタート」ボタンから、アプリの「Windows システムツール」をクリックします。
  2. 表示された一覧から「PC」をクリックして、PCのウィンドウを開きます。
  3. 「デバイスとドライブ」欄にあるハードディスクを右クリック、表示された一覧から「プロパティ」をクリックします。
  4. 「(ハードディスク名)のプロパティ」から、「全般」タブを選び、中央右側にある「ディスクのクリーンアップ」をクリックします。
  5. 空き領域の計算が終わるまで待ちます。
  6. 「ディスクのクリーンアップ」が起動するので、「システムファイルのクリーンアップ」をクリックします。
  7. 再び空き領域の計算が終わるまで待ちます。
  8. 「削除するファイル」欄の中から削除したくないもののチェックを外し、「OK」をクリックします。
  9. 「これらのファイルを完全に削除しますか?」というメッセージが出るので、「ファイルの削除」をクリックします。

システムのエラーチェックについて

「パソコンの動作が遅い」「リアクションが鈍い」「起動やシャットダウンに時間がかかる」といった問題を感じ始めたら、「エラーチェック」を実行することで問題解決に至る場合があります。長くパソコンを使用していると、ハードディスクにデータが正常に記録できない「不良セクター 」と呼ばれる領域が生まれます。この不良セクターの問題を解決するツールがエラーチェックです。ここでは、Windows 10におけるエラーチェックの方法を紹介します。

Windows 10でエラーチェックを行う手順

  1. 「スタート」ボタンから、アプリの「Windows システムツール」をクリックします。
  2. 表示された一覧から「PC」をクリックして、PCのウィンドウを開きます。
  3. 「デバイスとドライブ」欄にあるハードディスクを右クリック、表示された一覧から「プロパティ」をクリックします。
  4. 「(ハードディスク名)のプロパティ」から、「ツール」タブを選び、「エラーチェック」欄にある「チェック」ボタンをクリックします。
  5. 「エラーチェック(ハードディスク名)」が「このドライブをスキャンする必要はありません」というメッセージを表示したら、「ドライブのスキャン」をクリックします。
  6. 「お使いのドライブは正常にスキャンされました」というメッセージを確認したら、「閉じる」ボタンをクリックします。

エラーチェックをデフラグやクリーンアップと併用して、ハードディスクをより良い状態に保つようにしましょう。ちなみに、各ツールの性質上、エラーチェック→クリーンアップ→デフラグの順で行うとより効果的です。

デフラグを実行する際の注意点

最後に、デフラグを行う際に注意すべきポイントをいくつか挙げます。デフラグは便利で役に立つ機能ではありますが、以下のような落とし穴もありますので十分注意しましょう。

SSDへのディスクデフラグは、寿命を減らすだけになる可能性が高いといわれています。Windows7以降ではデフラグスケジュールから自動的にSSDが外れるようになっていますが、それより前のバージョンを使用している方は、自分で外すようにしてください。

デフラグ中には決して作業をしない

デフラグ中に作業を行うと、「別の断片化が発生」してしまう可能性があります。パソコンにも大きな負担がかかりますので、デフラグ中は作業を行わないようにしましょう。なお、常駐しているプログラムや起動しているアプリも、すべて終了させてから実行することも大切です。

時間やパソコンに余裕があるときに行う

デフラグを手動で行う場合、ハードディスクの状態によっては、終了までに長い時間を要することがあります。直前に述べたように、デフラグ中の作業は推奨できませんから、時間に余裕がないときや代替パソコンがない場合は避けるようにしましょう。

古いパソコンでのデフラグには細心の注意を

デフラグはハードディスクを強制的に整理整頓する、荒療治ともいえるツールです。そのため、長期間使用している上、長らくデフラグを行っていないハードディスクには、深刻なダメージを与える可能性があります。このような場合、修復するよりも買い替えをご検討ください。

デフラグは完全に自己責任で行うこと

デフラグを短期間に繰り返し行うと、ハードディスクに大きな問題が起きることがあります。逆に、デフラグを長期間行っていないハードディスクには、トラブルが発生しやすくなります。この見極めは難しいところですが、自分のパソコンの使用頻度に合った「適切なタイミング」を見つけてください。

ディスクデフラグは上手に活用すればパソコンの動作が軽快になる優れたツールです。ただ、ハードディスクの寿命を縮める可能性もあるということをきちんと把握しておきましょう。また、万一のことがあっても自己責任になるため、慎重に行うよう心がけてください。