RAIDデータ復旧方法とは?種類別の難易度と成功率を上げるポイントを解説

  • RAIDデータが突然消えてしまった
  • RAIDが故障してデータにアクセスできない
  • RAIDのデータを復旧したいけど、どうすればいいかわからない

RAIDデータが消失したり、機器が故障したりした場合は適切な復旧対処法を知らないとデータを取り戻せません。RAIDデータを復旧するには正しい手順を踏むことが必要です。

この記事では、RAIDデータを復旧する際の対処法やRAIDの種類別の復旧難易度、成功確率を高めるポイントを解説します。記事を読めばRAIDデータ復旧に関する知識が身に付き、適切な対処法を選択できます。

RAIDデータを復旧する方法はバックアップの利用やデータ復旧ソフトの使用、専門業者への依頼が一般的です。RAIDデータの状態を確認し、安全性を確保しながらデータの復旧を進められる方法を選びましょう。

エーワンデータ株式会社 代表取締役社長 本田 正
監修者

エーワンデータ株式会社 代表取締役社長
本田 正

1994年に日本で最初にデータ復旧サービス事業を創設したエーワンデータ株式会社の代表取締役社長。
データ復旧の権威として一般社団法人 日本データ復旧協会の初代会長に就任。現在は理事となり、日本のデータ復旧業界健全化に努めている。

データ復旧はどの業者に依頼すればいいの?そんなお悩みを解決します。

データ復旧を初めて依頼するがどの業者に依頼すればわからない、費用の相場がわからない。そんなお悩みをお持ちの方はいませんか?
当社エーワンデータは日本で初めてデータ復旧サービスを提供した会社です。データ復旧業界で最も古い業界の長だからこそ、業界のすべての会社の特徴やその会社の実態を把握しています。お客様の壊れた機器の症状と損傷具合から、適切な費用がどの程度でどの業者なら治せるのかをアドバイス致します。

データ復旧はどの業者に依頼すればいいの?そんなお悩みを解決します。
データ復旧に関しての
お問い合わせをする

RAIDデータを復旧したいときの対処法

RAIDデータを復旧したい場合の対処法について示す。

RAIDデータを復旧したい場合は以下の方法をおすすめします。

  • バックアップから復旧する
  • データ復旧ソフトを使う
  • データ復旧専門業者にデータ復旧を依頼する

バックアップから復旧する

RAIDで障害が起きた際の復旧は障害前に用意したバックアップから行います。障害発生後に新たにバックアップを取っても、失われたRAIDデータを取り戻すことはできません。適切なバックアップがあれば、手順に従って復元できます。

RAIDのバックアップを取る際は重要なデータを優先的にバックアップしてください。RAIDのバックアップデータの整合性を定期的に確認し、必要に応じて暗号化も行いましょう。RAIDのバックアップポリシーを策定し、従業員に周知を徹底すれば、組織全体でバックアップの重要性を理解できます。

すぐにRAIDデータの復旧が必要な場合は、ローカルのバックアップやレプリケーションと組み合わせると効果的です。RAIDのバックアップデータの世代管理(※)を行えば、過去の状態に戻したい場合にも対応できます。


※ 世代管理とは、最新のデータだけでなく過去のデータもバックアップ(保存)する方法のことです。

データ復旧ソフトを使う

RAIDデータ復旧のために、信頼できるデータ復旧ソフトを選ぶ様子を示す。

データ復旧ソフトの使用は軽度の論理障害(誤削除、ファイルシステム障害など)の場合に限り、RAIDデータを復旧できる可能性がある方法です。しかし、RAIDのデータ障害は状況が複雑であることが多く、対応できる復旧ソフトは限定的です。

物理障害(異音、HDDの認識不可など)が疑われる場合は、データ復旧ソフトの使用は避けることをおすすめします。

データ復旧ソフトを使う際は以下の手順で進めましょう。

  1. 信頼できるデータ復旧ソフトを選ぶ
  2. 無料体験版で復旧可能性を確認する
  3. 復旧対象のドライブを選択する
  4. スキャンを実行する
  5. 復旧可能なファイルを確認する
  6. 復旧したいファイルを選択する
  7. 復旧先を指定する

データ復旧ソフトを使う際は復旧先を別のドライブに指定しましょう。復旧先を別のドライブに指定する理由は、もとのドライブにデータが上書きされてしまうことを避けるためです。復旧したファイルの整合性を確認し、必要に応じて再スキャンを実行してください。

データ復旧ソフトの使用によって状態が悪化する可能性もあります。大切なデータがある場合や知識に不安がある場合は、最初からデータ復旧専門業者への依頼を検討しましょう。

データ復旧専門業者にデータ復旧を依頼する

データ復旧専門業者にRAIDデータの復旧を依頼することも、おすすめできる方法の一つです。データ復旧専門業者は高度な技術と設備を持っているため、RAIDデータ復旧の成功率が高くなります。データ復旧専門業者にデータ復旧を依頼する際は以下の点に注意しましょう。

  • 信頼できる業者を選ぶ
  • 無料診断サービスを利用する
  • 復旧可能性と費用を確認する
  • データの品質保証やアフターサービスの内容を確認する
  • 複数の業者から見積もりを取って比較検討する
  • 緊急時の対応体制や納期を確認する
  • 機密保持契約を結ぶ
  • 復旧作業の進捗状況を確認する

データ復旧専門業者にデータ復旧を依頼する前にきちんと確認すれば、トラブル防止につながります。

セキュリティポリシーによりRAIDサーバーや媒体を施設外に持ち出せない場合は、オンサイト復旧サービスの利用がおすすめです。技術者が現地に出向き、完全オフライン環境と再委託なしの自社完結体制で作業を行うため、情報漏洩リスクを最小限に抑えながら復旧できます。
» おすすめのデータ復旧専門業者10選を解説!

代表的なRAIDの種類(レベル)とデータ復旧の難易度

突然のRAID故障に直面し、データ復旧の難易度や成功率に不安を感じながら、今後の対応を検討している女性。

RAIDの種類(レベル)によってデータ復旧の難易度は以下のように異なります。

  • RAID0(ストライピング):故障するとすべてのデータを失う可能性がある
  • RAID1(ミラーリング):故障したディスクを交換すると再構築できる
  • RAID5:2台以上のディスクが故障するとシステムからデータにアクセスできなくなる
  • RAID6:2台同時故障の復旧も可能だが時間がかかる
  • RAID10:耐障害性は高いが障害発生時の復旧は複雑になることがある

RAID0(ストライピング):故障するとすべてのデータを失う可能性がある

RAID0は複数のハードディスクにデータを分散して書き込む方式です。RAID0はストライピングとも呼ばれ、データを細かく分割して複数のディスクに同時に書き込むことで、高速な読み書き性能を実現しています。

RAID0の最大の特徴は冗長性がないことです。冗長性がないため、1台のディスクが故障するとアクセスが不能になり、すべてのデータを失う可能性があります。

RAID0のデータ復旧の難易度は高くなりがちです。1台のディスクが故障した場合、残りのディスクだけからの完全な復元は困難です。しかし、データ復旧の専門業者であれば、障害の種類や状態によっては部分的または完全なデータ復旧が可能な場合があります。

ただし、復旧の成功率は障害の種類や業者の技術力によって大きく異なります。RAIDデータの安全性を確保するには定期的なバックアップが不可欠です。

RAID1(ミラーリング):故障したディスクを交換すると再構築できる

RAIDデータ復旧のためにノートパソコンから取り出された、青い保護フレームに装着された2.5インチの内蔵ハードディスク。

RAID1(ミラーリング)は2台以上のディスクに同じデータを書き込む方式です。RAID1は1台のディスクが故障しても、残りのディスクからデータへ引き続きアクセスできます。

故障したディスクを交換して再構築を行えば、冗長性を回復できます。しかし作業にはリスクが伴います。同時期に購入されたディスクは寿命が近い可能性があり、再構築中の高負荷により残りのディスクも故障する恐れがあります。再構築の開始は環境によって自動の場合と手動操作が必要な場合があります。

RAID1の場合は定期的なディスク状態のチェックに加え、重要なデータは別媒体へのバックアップを併用してください。

RAID5:2台以上のディスクが故障するとシステムからデータにアクセスできなくなる

RAID5はデータとパリティ情報を複数のディスクに分散して保存する方式です。RAID5は1台のディスクが故障してもパリティ情報からデータを復旧できます。しかし、2台以上のディスクが故障するとシステムが停止し、通常の方法ではデータにアクセスできなくなります。

RAID5のデータ復旧は復旧できる可能性は高いですが、復旧の難易度は故障したディスクの台数や故障原因によって大きく変わることも特徴の一つです。

RAID5の復旧では通常、パリティ情報を利用して欠損データを再計算し再構築します。しかし、状況によっては仮想RAID環境を構築してデータを救出する方法もあります。

RAID5の復旧や再構築には時間がかかる場合があるため、定期的にバックアップを取りましょう。バックアップがあれば、トラブル発生時の復旧時間の短縮やリスクの低減につながります。

RAID6:2台同時故障の復旧も可能だが時間がかかる

RAID6は二重パリティを使用するため、復旧作業に時間がかかる傾向があることを示す。

RAID6は2台のディスクが同時に故障しても、ディスクを交換すればRAIDコントローラがデータを再構築できる方式です。RAID6は二重パリティを使用するため、RAID5よりも再構築に時間がかかる傾向があります。再構築の時間は大容量ドライブや高負荷環境の場合、数十時間~数日かかることがあります。

通常のディスク故障対応(ディスク交換と再構築)はRAIDコントローラが自動で実施できます。しかし、3台以上のディスク障害やコントローラ障害、重大な論理破損などの場合はデータ復旧専門業者への相談を検討してください。

RAID10:耐障害性は高いが障害発生時の復旧は複雑になることがある

RAID10はRAID0とRAID1を組み合わせた方式です。RAID10は耐障害性に優れており、ミラーリングされたペアの片方が機能していればシステムの運用を継続できます。

RAID10でHDDが故障した場合の一般的な対処手順は以下のとおりです。

  1. 故障したディスクを特定する
  2. 新しいディスクに交換する
  3. リビルド(再構築)を実行する

ただし、リビルドはHDDに大きな負荷がかかり、失敗するとデータが失われるリスクがあります。RAID10で障害が発生したときは複数台のHDDに物理障害が同時に生じていることも多い傾向があります。安易なリビルドやHDD交換は状態を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

重要なデータの場合は自己判断での作業を避け、データ復旧専門業者への相談が推奨されます。RAID10のデータ復旧費用は障害の程度やHDDの台数、故障個所の分布などによって大きく変動するため、ケースに応じた見積もりが必要です。

RAIDデータ復旧の成功確率を高めるためのポイント3選

RAIDデータ復旧で失敗しないためのポイントや、復旧成功率を左右する注意点を示す。

RAIDデータ復旧の成功確率を高めたい場合は以下のポイントを意識しましょう。

  • 電源のオンオフをむやみに繰り返さない
  • 安易にリビルドを実行しない
  • 自己判断でRAIDコントローラを交換しない

電源のオンオフをむやみに繰り返さない

電源のオンオフを過度に繰り返すとHDDに大きな負荷がかかり、RAIDデータ故障のリスクが高まります。電源のオンオフをむやみに繰り返すとデータが破損したり、モーターやヘッドへの負担が増加したりする可能性があります。1回試して効果がなければ、電源のオンオフは繰り返さないようにしましょう。

RAIDデータ復旧の成功率を向上させるには、電源のオンオフを最小限に抑えることが必要です。障害発生時は不要な電源操作を控え、UPSなどで電源を安定させたうえで専門業者への相談を検討してください。

安易にリビルドを実行しない

RAIDのデータ復旧サービスで、専門の担当者が顧客の故障状況をヒアリングしながら最適な対処法を提案している様子。

安易にリビルドを実行しないことはRAIDデータ復旧の成功確率を高めるうえで必要です。リビルドはRAIDデータ復旧において慎重に判断すべき重要な作業だからです。リビルドを実行したい場合は事前に以下の作業を行いましょう。

  • データのバックアップを取る
  • データ復旧専門業者に相談する
  • リビルドのリスクを理解する
  • 他の復旧方法を検討する

リビルドを実行するときは進捗状況を監視してください。ただし、リビルドを中断するとシステムに異常をきたす可能性があるため、完了するまで待つ必要があります。

リビルドが失敗した場合はすぐにシステムの電源を切り、再起動せずにデータ復旧専門業者に相談してください。リビルドの失敗はデータの完全な消失につながる可能性があります。

自己判断でRAIDコントローラを交換しない

RAIDコントローラの交換は自己判断で行うべきではありません。RAIDコントローラの交換作業には高度な専門知識と技術が必要であり、誤った操作をするとデータを完全に失う危険性があるからです。

RAIDコントローラの交換にはデータの消失やRAID構成情報の破損、互換性の問題などのリスクが伴います。リスクを避けるためには専門業者に依頼することが最善の方法です。専門業者は適切な機器と技術を持っているため、安全に交換作業を行えます。

自己判断での交換はRAIDデータ復旧の成功率を大幅に下げる可能性があります。大切なデータを守るためにも、専門家に依頼することをおすすめします。

RAIDデータ復旧を専門業者に依頼すべきケース

RAIDデータ復旧をデータ復旧専門業者に依頼すべき事例を示す。

RAIDデータが以下の状態の場合は専門業者に復旧を依頼しましょう。

  • 物理障害が疑われる場合
  • リビルドに失敗した場合
  • 重要なデータの場合
  • 自力復旧が難しい場合

物理障害が疑われる場合

物理障害(※)が疑われる場合は専門業者にRAIDデータ復旧を依頼しましょう。物理障害はHDDの内部部品が損傷している状態のため、自力復旧が難しいからです。

物理障害が疑われる場合はRAIDに以下のような症状が現れることがあります。

  • サーバーにアクセスできない・応答しない
  • サーバーの起動が途中で止まる・起動しない
  • エラーランプが点灯・点滅している
  • OSやソフトウェアからエラーメッセージが表示される
  • 異音や焦げ臭いにおいがする
  • 異常な発熱や振動がある
  • データが消失・破損している
  • 動作が極端に遅い・フリーズする

RAIDに物理障害が疑われるときは自己判断での対応を避け、専門業者に相談してください。

※ 物理障害とは、HDDやUSBメモリーなどの記憶媒体が経年劣化や水没などの物理的な理由で故障し、正常に作動しない状態のことです。

リビルドに失敗した場合

RAIDデータ復旧の難易度が高い作業の例。分解されたハードディスク内部のプラッタと読み取り用ヘッド。

リビルドに失敗した場合は専門業者にデータ復旧を依頼することを検討しましょう。リビルドはRAIDシステムの再構築作業であり、失敗するとデータの整合性が失われる可能性が高くなります。

リビルドに失敗する主な原因は以下のとおりです。

  • 複数のHDDの故障
  • RAIDコントローラの不具合
  • 不適切な操作

データ復旧専門業者はリビルドに失敗したRAIDからデータを抽出し、再構築する技術を持っています。適切な診断と復旧方法で作業を行うため、データ復旧専門業者に依頼するとRAIDデータ復旧の成功率を高めることができます。

重要なデータの場合

重要なデータは失われると取り返しがつかない損失になる可能性があるため、データ復旧専門業者にRAIDデータ復旧を依頼することをおすすめします。重要なデータとは企業の機密情報や顧客データ、法的文書などが該当します。

重要なデータを扱う場合はデータの安全性を最優先に考えましょう。重要なデータの安全性を確保するためには、定期的にバックアップを取ることも必要です。バックアップがあれば、RAIDデータが消失しても復旧できる可能性があります。

自力復旧が難しい場合

RAIDデータ復旧に必要な専門的なツールや設備がない場合は自力復旧がとても難しくなります。改善が難しいときは無理をせず、データ復旧専門業者にRAIDデータ復旧を依頼しましょう。データ復旧専門業者に相談すれば、データの状況に合った方法でRAIDデータ復旧作業を行ってくれます。

以下の理由で自力復旧が難しい人もデータ復旧専門業者に相談することをおすすめします。

  • 時間的な制約がある
  • データ復旧のリスクを負えない
  • データ復旧の失敗が許されない

データ復旧専門業者はRAIDデータの重要性や状況に応じて、適切な方法を提案してくれます。

RAIDデータ復旧をする際は慎重に行動しよう

RAIDデータ復旧のためにデータの安全性を確保しながら復旧進める方法を探している様子を示す。

RAIDのデータ復旧を行う際は慎重に行動しましょう。RAIDデータ復旧はデータの安全性を確保しながら適切に進める必要があります。

RAIDのデータ復旧を行う場合は以下の点に注意してください。

  • 電源のオンオフをむやみに繰り返さない
  • 安易にリビルドを実行しない
  • 自己判断でRAIDコントローラを交換しない

必要に応じて専門家のアドバイスを受けることもRAIDデータ復旧を成功させるポイントの一つです。自己判断で行うとデータを完全に失うリスクがあるため、RAIDデータ復旧をする場合は状況に応じてデータ復旧専門業者への依頼を検討しましょう。

エーワンデータは外部に持ち出せない法人向けにオンサイト(出張)でのデータ復旧サービスを行っています。最新の設備と専用機器を使って訪問先で復旧作業を行うため、安全にデータを取り扱うことが可能です。データ復旧専門業者へ依頼する際は安心して任せられるデータ復旧専門業者を選び、RAIDデータを復旧させましょう。
» オンサイト復旧サービスを詳しく見る