【要注意】RAID5アレイにHDD障害が発生した際の復旧方法とは


RAID 5に障害が起きたら

RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)は、複数のHDD(ハードディスク)やSSDを組み合わせて1つのドライブとして認識させる技術のことです。
そんなRAIDの中でも、RAID 1やRAID 0に比べ、さまざまなメリットがあるということで、一般的によく利用されているRAID 5。HDDの故障にもリビルドで対応できるため、「RAID 5にしておけば安心」と思う方も多いようです。
しかし、そこには落とし穴があります。実は、RAID 5には多くのメリットがある一方で、デメリットもあるのです。さらに、リビルドにはリスクがあり、それを知らずに行ったために大事なデータを失ってしまった方もいるようです。そのようなことにならないために、ここではRAID 5の特徴やリビルドの際の注意点をご紹介します。

RAID 5とは?

「分散データガーディング」とも呼ばれるRAID 5は、最低3台以上のHDDを使用して構成するRAIDで、保存するデータをブロックごとに分けて複数のHDDに書き込むというRAID 0のシステムを応用したものです。RAID 0では、1台でもHDDが故障するとRAID崩壊となりましたが、RAID 5では1台故障したとしてもシステムは稼動し続けることができます。これは、データ保存時にパリティと呼ばれる冗長コードを作成してHDDに保存するためです。
このパリティを元に欠損したデータを演算することで、故障したHDDにあったデータを復元する「リビルド」ができます。

RAID 4との違い

RAID 5は、リビルドが可能という点でRAID 4と変わりません。RAID 4もRAID 5と同様に、パリティを保存して冗長性を高めることができます。
RAID 4との違いは速度です。RAID 4ではパリティを1台のHDDに保存するため演算に時間がかかるというデメリットがありましたが、RAID 5ではそのデメリットを解消。パリティを複数のHDDに保存することで高速化を可能としたのです。

RAID 5のメリット・デメリット

RAID 0の速さとRAID 4の冗長性を合わせたシステムといえるRAID 5。そんなRAID 5にもデメリットがあります。以下にメリットとデメリットをまとめました。

<RAID 5のメリット>
  • 構成するHDDのうち1台に異常が生じても、システムは稼動する
  • リビルドを行うことで、故障したHDDにあったデータを復旧することができる
  • パリティの保存にはHDD1台分の容量しか使用しないため、構成するHDDの数が増えるほど容量の効率が上がる
  • データの読み出しは複数のHDDから同時並行で行われるため、構成するHDDの数が多いほど、1台のHDDから読み出すデータが少なくて済むので高速となる
<RAID 5のデメリット>
  • HDDが少なくとも3台以上必要なので、初期導入コストが高くなる
  • データを保存する際にはパリティの作成を行うため、データ保存には多少時間がかかる
  • 2台以上のHDDが故障した場合、データの復旧が不可能になる
  • HDDの1台が故障してもシステムは稼動しているため、故障に気付かないことがある

RAID 5のリビルドの危険性

前項では、1台のHDDが故障してもリビルドを行えば元のデータを復旧できるというメリットをご紹介しました。しかし、リビルドをよく知らないまま行ってしまうと、データ消失の可能性があるという、リスクがあります。ここでは、リビルドの際によく起こるミスについてご紹介します。

  • <故障していないHDDを間違えて交換してしまう>
    リビルドの際に多いミスが、故障していないHDDを取り外してしまうということです。HDDを交換する際には、故障したHDDがどれなのか間違えないよう十分注意してください。
    また、複数のHDDを取り外した際は、元に戻すときに順番の入れ替えをしてはいけません。RAIDは規則に従ってデータを分割保存しているため、その順番が変わると規則性が崩れ、データが破損してしまいます。さらに、その状態のまま起動すると、新しいデータが上書きされてしまうため、データの復旧がますます困難になってしまいます。
  • <誤った操作を行い、RAIDのレベルを別のレベルに変更してしまう>
    RAIDについて詳しくない人がやってしまいがちなのが、管理画面で操作をしているときに、誤って初期化をしたり、RAIDのレベルを変更してしまったりすることです。RAIDのレベルを変更してしまうと、すべてのHDDに新しい情報が上書きされてしまうため、データ復旧が困難になってしまいます。
  • <うっかりフォーマットをしてデータを自分で消してしまう>
    RAID 5のHDDのうち1台が故障した際に、故障したHDDの状態を確認しようとして筐体から取り外し、PCに直接接続するということもしてしまいがちな行動です。しかし、PCに接続したとしても、データにはアクセスできません。また、PCに接続したときにフォーマットを促すメッセージが出てくることがあり、そこでうっかりフォーマットを実行してしまうとHDD内のデータが消去されてしまいます。
  • <リビルドをしている最中に別のHDDが故障してしまう>
    これはRAID 5に限らないことですが、RAIDにはリビルド中にほかのHDDが故障する可能性があるというリスクがあります。RAID製品に使用されるHDDはどれも製造時期が同じで、同時に使用を開始しますので、1台のHDDに寿命が訪れたとすれば、残りのHDDの寿命も残りわずかと考えられます。また、リビルドはHDDに大きな負荷をかける作業なので、リビルドが引き金になってほかのHDDが故障することは往々にしてあります。

リビルドできないデータを復元するには

前述のとおり、RAID 5は構成するHDDのうち1台が故障してもシステムは稼動し続けます。そして、壊れたHDDを取り替えてリビルドすることで、データを復元することができます。しかし、場合によってはリビルドができず、一般の人ではデータが読み出せなくなってしまうことがあります。データが読み出せなくなるのは、いったいどのようなケースなのでしょうか。

複数のHDDが故障している場合

複数のHDDが故障してしまった場合は、リビルドが難しいです。この場合、まずは故障したHDDの症状を診断します。そして、故障したHDDのうち、復旧の可能性が高いと判断したHDDを単体で修復します。そのHDDが復旧したら、RAID 5の壊れていないHDDのデータを使用し、残り1台のHDDにデータを復元します。
この作業は、一般のユーザーではほぼ不可能です。複数のHDDが故障した場合は、真っ先にデータ復旧業者に依頼しましょう。

RAID 5の構成が壊れてしまっている場合

HDD自体が故障していなくても、RAID情報が壊れてしまったことでリビルドができなくなることがあります。原因としては、リビルドを行おうとして間違ってHDDの場所を入れ替えてしまったり、RAIDのレベルを変更してしまったりという人的ミスが挙げられます。
この場合、正しいRAID情報のレベルとHDDの順番を割り出して修正します。この作業は難度が高いため、データ復旧業者への依頼をおすすめします。

重要なデータを失わないために

A1データは非常に多くのRAID 5の復旧事例があります。1台のHDDが故障した場合の復旧はもちろん、複数のHDDが故障した場合の復旧も成功させてきました。中でも、他社でデータ復旧を試みて復旧不能と言われた物についても60%以上を復旧できたという結果を残しています。

最大限に注意を払いRAID 5とうまく付き合ったとしても、RAID製品が機械である以上、予期せぬトラブルは生じてしまうものです。自分でなんとかしようとすることで、余計に状況を悪化させてしまい、データ復旧率が下がってしまうこともあるため、トラブルが生じた際は、まずはA1データにご相談ください。

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