HDDデータ復旧の料金相場はいくら?障害別・機器別の費用を徹底解説!

HDDが突然トラブルを起こし、大切なデータを失って困っていませんか?HDDデータの復旧専門業者に依頼したいけれど、料金相場がわからず迷っている方は多いはずです。HDDのデータを早く復旧したい気持ちがある一方で「必要以上に高い料金を払いたくない」と考えることは当然です。

この記事ではHDDのデータ復旧にかかる料金相場を障害の種類や機器別に解説します。記事を読むことで自分の状況に合ったHDDデータ復旧の料金相場がわかり、安心して専門業者を選ぶことが可能です。

HDDのデータ復旧料金は障害の種類で大きく変動し、数万円~数十万円前後かかる場合があります。最初に無料診断をして、複数のデータ復旧専門業者を比較して適正価格を把握しましょう。

エーワンデータ株式会社 代表取締役社長 本田 正
監修者

エーワンデータ株式会社 代表取締役社長
本田 正

1994年に日本で最初にデータ復旧サービス事業を創設したエーワンデータ株式会社の代表取締役社長。
データ復旧の権威として一般社団法人 日本データ復旧協会の初代会長に就任。現在は理事となり、日本のデータ復旧業界健全化に努めている。

データ復旧はどの業者に依頼すればいいの?そんなお悩みを解決します。

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当社A1データは日本で初めてデータ復旧サービスを提供した会社です。データ復旧業界で最も古い業界の長だからこそ、業界のすべての会社の特徴やその会社の実態を把握しています。お客様の壊れた機器の症状と損傷具合から、適切な費用がどの程度でどの業者なら治せるのかをアドバイス致します。

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HDDのデータ復旧の料金相場

HDDのデータ復旧の料金相場のイメージ

適切なHDDのデータ復旧業者を選ぶためには、障害の種類と機器の種類別の料金相場を把握する必要があります。以下の項目ごとに、HDDのデータ復旧にかかる料金相場を解説します。

  • 論理障害のデータ復旧の料金相場|軽度~重度
  • 物理障害のデータ復旧の料金相場|軽度~重度
  • 機器別のデータ復旧の料金相場(パソコン・外付けHDD・SSD・NASなど)

論理障害のデータ復旧の料金相場|軽度~重度

論理障害の場合、HDDのデータ復旧にかかる料金は障害の程度やファイルシステムの構造に応じて変動します。論理障害とはHDD本体は壊れていないものの、データ管理情報やソフトの不具合で読み書きができなくなる状態のことです。論理障害の場合、HDDのデータ復旧にかかる料金相場は以下のとおりです。

障害の程度料金相場具体例
軽度の論理障害3~6万円前後ファイルを間違えて削除した
軽いシステムエラーが起きた
中度の論理障害6~15万円前後HDDを誤って初期化した
ウイルスに感染した
重度の論理障害15万円~ファイルシステムが深刻に壊れた
データが上書きされた

物理障害のデータ復旧の料金相場|軽度~重度

物理障害のデータ復旧の料金相場のイメージ

物理障害の場合、HDDのデータ復旧料金は障害の程度によって大きな幅があります。物理障害とはHDDを落としたり長年の使用で部品が劣化したりして、HDD本体が物理的に壊れた状態のことです。物理障害でHDDのデータ復旧を行う際の料金相場は以下のとおりです。

障害の程度料金相場具体例
軽度の物理障害7万円~基板の故障
部品のちょっとした損傷
中度の物理障害10万円~磁気ヘッドの故障
HDDの開封作業が必要な状態
重度の物理障害20万円~データを記録する円盤の傷
モーターの故障
水没や火災による損傷

データ復旧業者によっては個人向けプランなど、安価な価格帯を設定している場合もあるので確認してみましょう。

機器別のデータ復旧の料金相場(パソコン・外付けHDD・SSD・NASなど)

HDDのデータ復旧にかかる料金はパソコンや外付けHDD、SSDといった機器の種類によって異なります。復旧にかかる料金が異なる理由は機器によってデータの保存方法や仕組みが違い、作業に求められる技術の専門性が変わるためです。

SSDはHDDとは構造が異なるため復旧作業にはより高度な技術が必要になり、料金が高くなります。機器別のHDDのデータ復旧にかかる料金相場は以下のとおりです。

機器論理障害物理障害
パソコン(内蔵HDD、SSD)3万円〜7~30万円前後
外付けHDD1~10万円前後7~30万円前後
SSD3万円〜7~40万円前後
NAS、RAID5万円〜10万円~(複数構成台数によって異なる)
USBメモリ、SDカード数千~5万円前後3~30万円前後
スマートフォン、タブレット5~10万円前後10~30万円前後
(基板の修理が必要な場合)

HDDデータ復旧にかかる料金相場を把握するためには、どの機器のデータを復旧したいのかを正確に確認する必要があります。
» データ復旧の料金相場は?失敗しない選び方のポイントを解説!

データ復旧の料金が変動する理由3選

データ復旧の料金が変動する理由のイメージ

HDDのデータ復旧にかかる料金が変動する理由は以下のとおりです。

  • 障害の種類によって復旧難易度と料金が変わる
  • データ容量によって復旧の料金が高くなる
  • データ復旧専門業者の料金体系とサービス内容によって変動する

HDDのデータ復旧に必要な料金は一律ではなく、複数の要素をもとに算出されます。

障害の種類によって復旧難易度と料金が変わる

HDDの故障原因は「論理障害」と「物理障害」の2つに分けられます。論理障害の場合、専用のソフトを使ってデータを元に戻せるケースが多いため物理障害よりも料金が安い傾向にあります。

物理障害によるHDDのデータ復旧ではホコリの侵入を防ぐ「クリーンルーム」あるいは「クリーンベンチ」での作業が欠かせません。交換用の部品を探す必要もあるため、物理障害の場合はHDDのデータ復旧料金が高くなります。

物理障害は症状の重さによってもデータ復旧にかかる料金相場が変動します。データを記録している円盤に傷がついてしまうスクラッチ障害は物理障害の中でも重い症状です。スクラッチ障害があるとHDDのデータ復旧が難しく、料金相場も上がります。

データ容量によって復旧の料金が高くなる

データ容量によって復旧の料金が高くなるイメージ

復旧するHDDのデータ容量が大きいほど作業に時間がかかるため、データ復旧料金の相場は上がりやすい傾向です。容量の大きなHDDは内部の構造が複雑なため、分解や部品交換が難しくなる場合があります。HDDから取り出したデータを保存するためには、新しいHDDや高性能な専用機器が必要です。

基本料金に加えて「〇GBまで〇円」など、データ量で料金が変わるプランを用意しているデータ復旧専門業者もあります。

データ復旧専門業者の料金体系とサービス内容によって変動する

HDDのデータ復旧にかかる料金は、依頼する専門業者の料金体系やサービス内容の違いによっても大きく変動します。データの復旧にかかる作業時間や交換部品に応じて料金が決まる専門業者もあるため、事前に料金体系を確認しましょう。以下の追加費用がかかる場合があります。

  • 初期診断
  • データ保存媒体の費用
  • 専門設備の使用
  • 出張サービスの利用
  • キャンセル料
  • ドナー(スペアパーツ)代

物理障害を起こしたHDDのデータ復旧において特に重要になるポイントがドナー備品です。HDDの開封作業を伴う物理障害の処置では、壊れた媒体へのパーツ移植用に型番まで全く同型のドナー備品が必要となります。ドナー備品がないと追加費用がかかる、かからない以前に、HDDのデータ復旧自体が不可能になってしまいます。

HDDのデータ復旧専門業者を選ぶ際は料金プランだけでなく、追加費用がかかる条件や修理の対応範囲を事前に確認してください。エーワンデータなら3万5千台以上のドナー備品をストックしており、どんなメーカーも復旧可能です。

HDDのデータ復旧料金を抑える方法4選

HDDのデータ復旧料金を抑える方法のイメージ

HDDのデータ復旧は専門的な知識や設備が必要なため料金が高額になりがちです。データ復旧専門業者の選び方や依頼方法を工夫すると無駄な出費を抑えられます。HDDのデータ復旧料金を抑える方法は以下のとおりです。

  • 自分でHDDのデータを復旧する
  • 無料の初期診断や見積もりサービスを活用する
  • 複数のデータ復旧専門業者に見積もりを依頼して比較する
  • 成功報酬制を導入している業者を選ぶ

自分でHDDのデータを復旧する

ファイルを誤って消したなどの軽いトラブルはデータ復旧ソフトを使って自分でHDDデータを復旧できる可能性があります。自分でデータ復旧作業を行えば、データ復旧専門業者へ依頼するよりも費用を大幅に削減できます。自分でHDDのデータ復旧を試す際はパソコンに搭載された標準機能を確認しましょう。

Windowsのファイル履歴機能やMacのTime Machineで、HDDのデータを復旧できる場合があります。標準機能でHDDのデータを復元できない場合、市販のデータ復旧ソフトの利用を検討しましょう。多くのデータ復旧ソフトには無料体験版があり、購入前にデータの復旧可否を確認できます。

ただし、自分でHDDのデータ復旧作業を行うことにはリスクも伴います。HDDからの異音やパソコンの認識不良がある場合はデータ復旧ソフトを使うと状態が悪化する危険がある点に注意してください。

操作を誤ると大切なデータを完全に失う恐れがあるため、作業に不安を感じる場合はデータ復旧専門業者へ相談しましょう
» ソフトを使って自分でHDDのデータを復旧する方法を解説!
» Apple「MacでTime Machineを使って、バックアップを作成した項目を復元する」(外部サイト)

無料の初期診断や見積もりサービスを活用する

無料の初期診断や見積もりサービスを活用するイメージ

HDDのデータ復旧の作業を依頼する前に、HDDがどのような状態で復旧にいくらかかるのかを確認しましょう。無料の初期診断や見積もりサービスを利用すれば最初に費用を把握でき、後から高額な追加料金を請求されるリスクを軽減できます。

見積もり金額に納得できない場合でも無料でキャンセルできるデータ復旧専門業者が多いため、気軽に相談できます。ただし、一部のデータ復旧専門業者では診断後のキャンセルやHDDの返送に料金がかかるケースもあるため注意してください。

複数のデータ復旧専門業者に見積もりを依頼して比較する

複数のHDDデータ復旧専門業者を比較して、料金の相場やサービス内容を客観的に把握しましょう。見積もりを比べる際は料金の安さだけでなく、以下のポイントに注目することで安心して任せられるデータ復旧専門業者を見つけられます

  • 見積もりの内訳
  • 復旧期間(納期)
  • 復旧可能データの一覧
  • 追加料金
  • キャンセル料
  • 担当者の対応
  • 送料

HDDのデータ復旧を依頼する際は、初期診断や見積もりが無料のデータ復旧専門業者を選びましょう。まずは2〜3社に絞って比較検討することがおすすめです。
» おすすめのデータ復旧専門業者10選を解説!

成功報酬制を導入している業者を選ぶ

成功報酬制を導入している業者を選ぶイメージ

成功報酬制はHDDのデータ復旧に成功したときだけ料金を支払う仕組みです。成功報酬制を利用すれば、万が一データが戻らなかったときに高額な費用を請求される心配がありません。成功報酬制を導入しているデータ復旧専門業者は技術に自信を持っている裏付けでもあるため、高い復旧率が見込めます。

ただし、HDDのデータ復旧における成功の定義や初期診断料、キャンセル料は依頼前に必ず確認しましょう。

さらに、データ復旧業者によっては完全成功報酬制を導入しているところもあります。完全成功報酬制は診断料やキャンセル料も含めて、HDDのデータが一切復旧できなかった場合には費用がかからない制度です。完全成功報酬制では「復旧できた場合のみ全額支払い」という明確なルールがあるため、より安心感を持って依頼できます。

悪質なHDDのデータ復旧専門業者を見分けるためのポイント4選

悪質なHDDのデータ復旧業者を見分けるためのポイントのイメージ

信頼できるHDDのデータ復旧専門業者を見極めるポイントは以下のとおりです。

  • 料金プランや追加費用が明確か確認する
  • 相場より不自然に安すぎる料金を提示していないか確認する
  • 復旧実績や大手企業との取引歴があるか確認する
  • 評判や口コミにトラブル報告が多くないか確認する

料金プランや追加費用が明確か確認する

料金プランや追加費用がわかりにくいデータ復旧専門業者は、作業後に予想外の高額な費用を請求されるリスクがあります。金銭的なトラブルを未然に防ぐため、公式サイトや問い合わせを活用して以下のポイントを確認しましょう。

  • 公式サイトの料金表
  • 故障レベルごとの料金目安
  • 追加費用の説明
  • 正式な見積書
  • 成功報酬制の定義

相場より不自然に安すぎる料金を提示していないか確認する

相場より不自然に安すぎる料金を提示していないか確認するイメージ

相場と比べて不自然に安すぎる料金を提示するHDDのデータ復旧専門業者には注意が必要です。安い料金でHDDの復旧作業をするあまり、設備投資を十分に行っていない業者もいます。悪質なHDDのデータ復旧専門業者の手口は以下のとおりです。

  • 広告掲載の安い料金は軽い故障のみ対象となる
  • 重度の故障だと偽り高額な請求をする
  • HDDを送付した後に高額な請求をする

料金の安さだけで安易にデータ復旧専門業者を決めると、高額な費用がかかったりデータを完全に失ったりするリスクがあります。料金の安さの裏にある理由まで考えることが、データ復旧専門業者選びで失敗しないためのポイントです。

復旧実績や大手企業との取引歴があるか確認する

悪質なデータ復旧専門業者は具体的な復旧実績を公開していないケースが多い傾向にあります。官公庁や大企業との取引がある場合、技術力が高く信頼できる業者と考えられます。データ復旧専門業者の公式サイトをチェックする際のポイントは以下のとおりです。

  • 復旧事例
  • 復旧率
  • 相談件数・復旧件数
  • 官公庁・大企業との取引実績
  • 取引先の企業名
  • 表彰・メディアの掲載歴

復旧率の算出基準は業者によって異なります。数字だけを鵜呑みにせず、具体的な復旧事例や実績を確認して総合的に判断しましょう。

評判や口コミにトラブル報告が多くないか確認する

悪質なHDDのデータ復旧専門業者の公式サイトには良い口コミしか書かれていない場合が多くあります。信頼できる専門業者かどうかを見極めるには、実際にサービスを利用した人の感想を確認しましょう。GoogleマップやSNSなどで「(業者名) 口コミ」と検索すると、第三者の評価を調べられます。

データ復旧専門業者の評判や口コミを確認する際のポイントは以下のとおりです。

  • 良い評価だけでなく悪い評価がないか
  • 料金に関する悪い口コミがないか
  • 機器の取り扱いに関するトラブルがないか
  • 具体的な内容が書かれているか
  • 同じ時期に投稿が集中していないか

» 悪質なデータ復旧業者の手口とトラブル対処法を解説!

HDDデータ復旧の料金相場を理解して安心できるデータ復旧専門業者を選ぼう

HDDデータ復旧の料金相場を理解して安心できるデータ復旧専門業者を選ぶイメージ

HDDのデータ復旧を成功させるには料金相場の正しい理解と信頼できる業者選びが欠かせません。安さだけでデータ復旧専門業者を選ぶとデータが戻らなかったり、追加費用を請求されたりするリスクがあります。HDDのデータ復旧にかかる料金は故障原因やデータ量で変動するため、複数の専門業者から見積もりを取りましょう。

成功報酬制で料金体系がわかりやすく、料金相場の範囲内で対応できるデータ復旧専門業者がおすすめです。相場より不自然に安かったり追加費用の説明が曖昧だったりするデータ復旧専門業者は避けてください。
» HDDのデータを復旧する3つの方法と注意点を解説!