仮想化サーバーの障害事例

仮想化サーバーで発生する不具合について
仮想化ソフトウェアの登場によりコンピュータの生産性は飛躍的に向上し、利用者は増える一方ですが、その分トラブルも増加しています。仮想化環境にあるサーバーやHDDが1台でも問題を起こすと、そこで稼働していた多くのシステムが影響を受けてしまうからです。
A1データでは、VMwareやHyper-V、XenServerなどの構造解析ツールによる復旧技術を導入。他社では復旧が難しい仮想化環境下における各種障害に対応しています。
A1データでは、VMwareやHyper-V、XenServerなどの構造解析ツールによる復旧技術を導入。他社では復旧が難しい仮想化環境下における各種障害に対応しています。
対応可能な型番(仮想化サーバー)
以下の仮想化サーバーの復旧に対応しています。なお、このほかの仮想化サーバーでも対応可能な物がありますので詳しくはお問い合わせください。
仮想化サーバー |
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VMware ESX/ESXi |
VMware vSphere |
VMware vSAN |
VMware Server |
VMware Workstation |
VMware Player |
Microsoft Hyper-V |
Citrix XenServer |
仮想化サーバーで実際にあった障害内容
実際の仮想化環境下で発生した症例と、復旧実績をご紹介します。
復旧事例1
サーバー | IBM BladeCenter S Express |
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HDD | SAS 450GB×12 |
仮想化ソフトウェア | VMware ESX Server 3i |
ゲストOS | Windows Server 2003 R2 Standard |
障害の内容
ハイパーバイザ―を再インストールする際、誤ってデータ格納済みのVMFSボリュームを再フォーマットしてしまった。
対応手順と内容
- すべてのHDDのクローンイメージを作成。
- クローンイメージからRAID 5を再構成。
- ゲストOSのNTFSファイルシステム構造を基にVMDKファイルを再構築。
- VMDKファイルの構造損傷修復後、VMDKファイル内の格納データを回収し、26GBのデータを復旧。ただし、再フォーマット以前のVMDKファイルのポインタ情報はすべて消失したため、VMDKファイルの回収はできませんでした。
復旧事例2
サーバー | Windows Server 2003 Standard |
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HDD | SATA 500GB |
仮想化ソフトウェア | VMware Workstation |
ゲストOS | Linux |
障害の内容
VMDKファイルの容量拡張に失敗し、ファイルサイズが0バイトになってしまった。
対応手順と内容
- HDDのクローンイメージを作成。
- ゲストOSのEXT3ファイルシステム構造をもとにVMDKファイルを再構築。
- 再構築したVMDKファイルに、現存しているスナップショットの内容を適用。
- VMDKファイル内に格納されているデータを回収し、220GBのデータを復旧。ただし、VMDKファイルのポインタ情報がすべて消失したため、VMDKファイルの回収は不可能でした。
仮想化サーバー復旧に際して注意していただきたいこと
仮想化サーバーや仮想環境下で障害が発生した場合、一般的なHDDとは異なる手順や方法によるデータ復旧を行います。以下に挙げる7つの注意事項を必ず守るようにしてください。
- バックアップからのリストアは、障害が発生していない別のボリュームで行い、障害ボリュームへの上書きはしないでください。
- 障害が発生しているボリュームやディスクに対してファイルの作成や更新は行わないでください。
- RAID障害が疑われる場合は、リビルドを行うまえにすべてのHDDのクローンやコピーを作成することをおすすめします。リビルドすると元データが上書きされてしまうため、復旧が困難になります。
- fsckやchkdskなどのファイルシステムの修復ツールは実行しないでください。これらのツールを実行するとファイル情報を上書きしてしまうため、復旧が困難になります。
- 障害が発生している同じボリュームにある、その他のファイルは削除しないでください。復旧したいデータと区別がつかなくなります。
- 仮想マシンに障害が発生した場合には、同じボリュームを使用しているすべての仮想マシンを停止してください。仮想マシンが動作しているとファイル作成やスナップショットの容量増加などで元データを上書きしてしまう可能性が高くなります。
- 各種復旧ソフトウェアを使用した場合、元データを上書きしてしまい、状況をより悪化させてしまう可能性がありますので十分にご注意ください。
料金プラン
成果報酬型システムを採用しておりますので、製品の復旧ができなければ、お客様に料金を請求いたしません。データ復旧をご希望のHDDが4台以上、あるいは仮想環境の場合は別途お見積もりをさせていただきます。
なお、弊社のデータ復旧費の基準は、製品の容量と障害の種類によって以下のように変化します。
※以下の復旧費は、単独のHDDを想定したもののため、仮想化サーバーのような大規模に構築された環境つきましては調査費及び復旧費の料金体系が全く異なります。詳細につきましてはお問い合わせください。
リカバリー価格
障害内容 | 復旧費(税別) |
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簡易障害 | 2万7,600円(税別)~ |
論理障害 | 15万6,800円(税別)~ |
物理障害 | 19万6,000円(税別)~ |
- 「簡易障害」は、OSなどの起動ができないといった比較的簡単な障害を指します。修復はさほど難しくありませんから、料金も低めに設定されています。
- 「論理障害」とは、機器自体は壊れていなくても、電磁的なデータ内容やファイルフォーマットの構造などが乱れたため、HDDがまともに機能しなくなることです。修復にはデータの読み込みやウィルス感染のチェックなど、緻密で専門的な作業が要求されます。
- 最後に「物理障害」は、HDDが「物理的に」壊れたことを指します。その原因は、火災や水没、落下や踏みつけなどさまざまですが、いずれも復旧は困難です。